建築士と協働する際、彼らの専門は建築の美観・機能・デザインと法的準拠性にありますので、賃貸経営のビジネスモデル、収支バランスを理解しているわけではありません。

このギャップが原因で、不動産投資効率が低下するトラブルが生じる可能性があります。

▼トラブルの詳細解説

建築士とは価値観が異なり、またその相互理解が十分でない場合、設計変更に関する意見の相違が感情的な対立を引き起こすことがあります。

このような状況は、プロジェクトの遅延や余分なコスト増を招く原因となります。

▼具体的な予防策と対応策

建築士選定時のコミュニケーションが大事です。設計から建築までの長期にわたるプロジェクトで成功を収めるためには、最初から大家のビジョンと収益目標を理解できる建築士の選定が重要です(収益目標上で重要な指標は明示しましょう。戸数、各部屋面積・間取など)。また収益物件の経験が豊富な建築士を選ぶことで、収支のバランスを考慮した設計が期待できます。

また、レンタブル比の要請をします。レンタブル比とは、

貸室部分÷延べ床面積

で計算されるもので、オフィスビルやマンション計画で使用する建築業界の用語です。

例えば、レンタブル比が80%ならば、貸室として専有で使用できる面積が延べ床面積の80%(収益を産む空間=専有部)であり、残り20%が賃貸できない部分(収益を産まない空間=共用部)ということで、その建物の収益性が高いかどうかの一定の指標になります。

過度なデザイン投資に意識を向かせるよりも、こちらが重要であることを明確に伝えましょう。

建築士には、居住空間の快適性とコストのバランスを取るよう要求します。例をあげると過度に高い天井、複雑な造作、過度の採光、階ごとに異なる構成は一般的に建築コストの増大を引き起こします。

収益性(家賃増額)に寄与する範囲と、そうでない範囲を分類しましょう。寄与しない範囲は、より経済的な代替案に替えるよう依頼します。

リスク判定表(リスク=影響×頻度)

【リスク判定ごとの説明一覧】