「品質と納期の厳守を最優先とし、その基準に沿ってプロジェクトを管理」
▼大家にとってどんな存在?
大家のビジョンを法律に対応しつつ、具現化(設計図化)するのが建築士であり、建築会社はその設計図をも
とに世の中にリアルな建築物として作り出す施工者です。
新築建物、その後の改修、または拡張の各プロジェクトにおいて、建築会社は実際に無形を有形にするまでの
施工、プロジェクト管理を一手に担います。
建築会社が作り出した建築物により、大家は物件価値を実際に手にすることができ、収益を受け取ったり(イ
ンカム)、実際に売却したり(キャピタル)が可能になります。そのため、信頼ができて永続できる建築会社との良好な関係は、新築不動産投資の成功において不可欠です。
▼気をつけるべきポイント
建築会社を選ぶ際には、①進行中プロジェクト(実際の現場を見て、できれば後日抜き打ちで見に行きましょう。現場管理能力は現場の綺麗さ、規律に現れます) ②専門性(特に同様規模や建物構造の建築経験があるか) ③評判(できれば周囲に建築した大家の知り合いがいればなお良い) ④与信(帝国データバンク、東京商工リサーチなどで会社の評点確認)などを行い、多角的に調査しましょう。
ただし、これらは現時点での評価であり、未来の保証にはならないということを念頭におきましょう。
複数の建築会社から見積もりを取り、内容を詳細に比較検討してください。最低価格の見積もりだけでなく、提供されるサービスの質や期間への考慮が重要です。また請負契約を結ぶ際には、建築会社から出された契約書を鵜呑みにするのではなく、遅延時ペナルティ、延期回数ごとの制約追加、契約解除・解除時の権利関係などに関する条項を明確にし、可能な限り、具体的な条項記載がある契約書を用意することが重要です。
建築工事の品質を確保するために、抜き打ち現場検査を定期的に行い、自分の現場への施工管理が行き届くようにしてください。これにより、現場の規律が維持されているか、設計図と整合がとれていない作業が行われていないか危険な兆候を確認できます。
建築プロジェクトが始まったら建築士も含めた定期的MTGを設け、重要事項についての協議・確認・承認ができるようにしましょう。建築士同席で技術的・法律的な問題が発生した際には、迅速に意見を仰ぐことができ、MTGの場で承認をしやすくできます。
話し合った内容は必ず議事録をつくり、勝手な解釈ができないよう具体的な記載にし、参加者の署名を必ず得ましょう。定期的かつ具体的なコミュニケーションを保ち、コミュケーション履歴を可視化・記録化することで、期待外れの結果や誤解を防ぎます。
結局のところ、一番の主役は大家です。相手の責任範囲であれば責任を要求しましょう。また建築士と違い、施工管理+営業+職人など複数の人間が関わるため、どうしても当事者意識が希薄になります。責任範囲が明確なものに対するミスについては、合意したルールに則り、責任(ペナルティ、違約金)を要求しましょう。ルールを形骸化させないことが、次のミスを防止します。
▼思考・行動特性
建築会社は請負契約(一定期間内に、一定の予算で業務の完遂を目的として結ばれる契約)に対する意識が強く、予定通りに完了させることを重視します。
予期せぬ問題発生時には臨機応変に解決策を見つけ、実行(施工)に移す能力があります。この能力が暴走すると現場独断での設計図と異なる施工トラブルなどに発展します。
特に中小零細企業では原価管理が行き届かず、なんとなくの予算管理で業務を進める業界慣習があります。
請負契約の特性上、予算内で収めるために勝手にコスト効率の良い作業で進めたり、重要な事項を省略したり伏せて独断専行する可能性があります。この特性が暴走すると施工不良(手抜き)、最悪の場合は倒産などのトラブルに発展します。
リスク判定表(リスク=影響×頻度)

【リスク判定ごとの説明一覧】
